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2024年11月、大分県臼杵市の住宅や商店が建ち並ぶ中心部で大規模な火事が起きた。鎮火まで11時間以上を要し、焼けた建物はあわせて17棟だった。この火事で、風情ある街並みが特徴的な「八町大路」という名前で親しまれている臼杵市中央通り商店街も被害に。火事の発生から約3か月、商店街の復興への歩みを取材した。
2024年11月発生した大規模な火事 店や住宅などあわせて17棟が被害に
臼杵市中心部の中央通り商店街通称「八町大路」の一角で起きた火事では、店や住宅などあわせて17棟が被害に。復興の妨げとなっているのが焼け跡の『がれき』である。火事の発生からもうすぐ3か月が経とうとしているが、2月14日ついに撤去工事が始まった。
ーー八町大路火災復旧対策会議 藤原紳一郎代表幹事
「まず現場がきれいに更地になったら、それからはこれから先、どういう街づくり、絵を描いていくかという方に話が行くと思うので前を向いて進んでいきたい」
14日は重機の搬入などの作業が行われ、がれきの本格的な運び出しはこれから行われる予定で、撤去は2025年4月末までの完了を目指している。
被災した店舗の店主は着ぐるみで接客「みんなに笑ってもらいたい」
また、被災した店舗でも復興に向けた動きが…
「お店がオープンということで楽しみたいという気持ちが強くて、みんなに笑ってもらいたいんで」トラの着ぐるみを着て接客するこちらの女性は火事で店舗兼住宅が全焼した「松田玉香園茶舗」の店主・徳丸香枝さんだ。
店を失った徳丸さんだが、被災3週間後から実家で営業を再開し、客から直接注文を受けて茶葉を販売してきた。
そして2月11日、仮店舗をオープン。
再び商店街での営業を始めた徳丸さんを応援しようと、オープンの日は常連客たちが次々と訪れ、店内は活気にあふれていた。
この日訪れた常連客からは「(徳丸さんは)色んな人に元気を与えられる人。誰からも好かれるそういう人がしょんぼりしてる姿は想像がつかないので、元気な姿を見て一安心した」と喜ぶ声が。
「商店街に根ざすと、人も来やすいし、やっぱり商店街だなと思った。まだまだ活路があると思ってるので頑張りますよ」と決意を語った。
未だ火事の爪痕が残る商店街。しかし、ここには被災しても復興に向けて力強い一歩を踏み出している人たちの姿があった。
(テレビ大分)