今年の12月に地球最接近となる火星。明るさはすでに0等級に達しており、9月中旬には真夜中の東の空で赤い光を放っています。火星のすぐ右側で輝くオレンジ色の星は、おうし座の1等星アルデバラン。16日の夜、並んで輝く2つの赤みを帯びた星に月が近付き、目を引く光景となります。
16日は月の出が遅いため、真夜中を過ぎて日付が変わった頃の方が月の位置が高くなり、観測しやすいでしょう。アルデバランの周辺には「ヒアデス星団」という星の集団があり、V字型に並んだ暗い星々を肉眼でも見ることができます。
月と火星、アルデバランからやや上方の空には、「プレアデス星団(すばる)」が輝いています。下弦前の月が近くにあるため、肉眼で見つけるのは難しいかもしれません。双眼鏡があれば、ぜひ観察してみましょう。
・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2022』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報(2022年9月)」国立天文台 暦Wiki「名月必ずしも満月ならず」